自分の属している集団の慣習としっくりいっていない人々は,それゆえ,とげだらけになり,居心地が悪くなり,また,包容力のある十分なユーモアに欠けた人間になりやすい。こういった人たちも,彼らの物の見方が変わっていると思われないような別の集団に移し変えられたとしたら,彼らの性格は,まったくと変わるだろうと思われる。まじめで,内気で,ひっこみ思案であったのが,陽気で自信を持つようになり,かどがあったのが人当たりがよく話しやすくなり,自己中心的であったのが社交的かつ外向的になる,かもしれない。
出典:ラッセル『幸福論』第9章「世論に対する恐れ」
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People who are not in harmony with the conventions of their own set tend therefore to be prickly and uncomfortable and lacking in expansive good humour. These same people, transported into another set where their outlook is not thought strange, will seem to change their character entirely. From being serious, shy and retiring they may become gay and self-confident; from being angular they may become smooth and easy; from being self-centred they may become sociable and extrovert.
(28)The Conquest of Happiness, 1930, chap.9: Fear of public opinion.
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[寸言]
世の中捨てたもんじゃない?
権力者(強者)に従っていればひどいことにはならないだろうと考える人々や世論の動向を見て自分の意見を決めるひとが多すぎないか?
たとえ世論にさからって少数者となっても,付和雷同して暮らすよりも、仲間を見つけることができれば,心のなかはより明るくすっきりする(多分)。