幸福な人とは,(できるだけ先入観を持たず)客観的に生き,自由な愛情と幅広い興味を持ち,またそういう興味と愛情を通して,今度は逆に,他の多くの人びとの興味と愛情の対象になるという事実を通して,自らの幸福を確保する人である。
The happy man is the man who lives objectively, who has free affections and wide interests, who secures his happiness through these interests and affections and through the fact that they, in turn, make him an object of interest and affection to many others.
出典: The Conquest of Happiness, 1930, chap. 17: Th Happy Man.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/HA28-010.HTM
<寸言>
自分を押さえつけるような努力をしなくても、また、ひがみや嫉妬心をもたずに多くに人々に愛情が持てる人は,多くの人に愛される。そういった人は、最愛の人を失うとか、災害にあってひどいめにあうということがなければ、生涯幸せにくらせる可能性が高い。
結局は、幼児期の幸福がそういった人間を作るのにもっとも力を発揮する。ラッセルは言う。
「幼児期の幸福(幼年期幸福であること)」は,最良のタイプの人間を作り出すためには,必須である。
Happiness in childhood is absolutely necessary to the production of the best type of human being.