’活力‘は,外界に対する興味を増進する。また,困難な仕事をする力を増進する。さらに,活力は自分が生きていることを楽しいものにするため,‘ねたみ’に対する安全装置になる。’ねたみ’は,人間の不幸の大きな源泉の一つであるので,このことは,活力の非常に重要な長所である
Vitality promotes interest in the outside world; it also promotes the power of hard work. Moreover, it is a safeguard against envy, because it makes one’s own existence pleasant.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, chap. 2: The Aims of Education
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE02-110.HTM
<寸言>
健康がすぐれず、経済的にもめぐまれず、家族も独立してバラバラになり、しかも年をとって未来があまりなく、政治家や資産家が好き勝手なことをやっているのを頻繁に目撃するようになれば、誰だったねたみ心をいだき、不幸になっていく。
そうならないためには、良い生活習慣を身につけ、なんとかやっていけるだけの生活費を確保し、一時的な快楽を求めず、独立した家族には過度な干渉はせず、何か趣味や死ぬまで続けられるちょっとした仕事をもち、他人をあまりうらやましく思わないように自分をコントロールすることができるようになれば、そこそこの幸福な暮らしをすることができるであろう。