自分の子供を世話をする保育士が不適切だといろいろ弊害が・・・

hoikusi-fusoku_naritakunai-riyu (ラッセルの)息子の二歳の終わり頃に新しい保母がついたが,この保母は一般的に言って臆病であり,特に暗がりを怖がった息子は,すぐに彼女の恐怖心を身につけてしまった(初めのうち私たち夫婦は,このことにまったく気がつかなかった)。息子は犬や猫を見ると逃げ出し,暗い食器棚の前では救い難いほど怯え,暗くなると,自分の部屋のすみずみまで灯りをほしがり,(生まれたばかりの)自分の妹を初めて見たときでさえも怖がるほどであった。どうやら息子(彼)は,妹のことを見知らぬ種類の奇妙な動物だと思ったらしい。(注:この恐怖は,機械じかけのおもちゃに対する恐怖と同じものではないかと思われる。息子(彼)が初めて妹を見たとき,妹は眠っていたので人形だと思った。だから,彼女が動いたとき,ビックリしたのである。)このような恐怖は全て臆病な保母から植えつけられたのかもしれない。事実,この保母がいなくなってからは,そういった恐怖は次第に消えていった。

Near the end of his second year, he had a new nurse who was generally timid and especially afraid of the dark. He quickly acquired her terrors (of which we were ignorant at first) ; he fled from dogs and cats, cowered in abject fear before a dark cupboard, wanted lights in every part of the room after dark, and was even afraid of his little sister the first time he saw her, thinking, apparently, that she was a strange animal of some unknown species. (note: I think this fear was the same as the fear of mechanical toys (see below). He saw her first asleep, and thought she was a doll ; when she moved he was startled.) All these fears might have been acquired from the timid nurse; in fact, they gradually faded away after she was gone.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2:Education of character, chap. 4: Fear.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/OE04-030.HTM
* flee (動):逃げる(現在では通常 fly が用いられるが,過去形及び過去分詞形の fled は今でもよく用いられる。)

[寸言]
abesori_kanchigai-hatugen だから、子供に対する愛情があれば誰でも保育士がつとまる(なってよい)わけではないことがよくわかる。
保育士には、児童心理学や健康科学(医学・公衆衛生科学・その他)や幼児教育(知育)の知識が必須であり,無認可保育所ではなく、いろいろなことに気を配れる、非営利的の保育所を全児童に行き渡らせる必要がある。

自民党政権のように、保育士不足対策として、「保育士一人あたりが扱える児童の数を増やす緊急対策」は好ましくない。これまで、先を見通した対策をとってこなかったことの結果が今あるということを自覚すべきである。

安倍総理は、保育士不足問題で野党に追求されると、「(安部政権の成立以来)女性の就業者が90万人以上増えたから無理も無いこと。その意味で、「★うれしい悲鳴」では(も)あるのです」とひどい勘違い発言。 女性の就業者で増えたのは女性の高齢者が中心であり、安倍総理は、40歳以上の女性が就職できてどんどん出産するようになったとでも言っているかのごとくである。
僚が用意した答弁書を読んでいる時はヘマをしなくても、自分の感想をのべる時はいつも思いつきでしゃべっているので、失言の山をつくっている。それを突かれると、開き直って相手を罵倒する(幼児性たっぷりの)ソーリ大臣。