第12章 権力と統治形態 n.3


 組織(体)が構成員以外の人々に対してふるう権力は,それほど容易には定義できない。外国人との関連における国家権力は,戦争及び戦争の脅威(の如何)に依存している。このことは関税と移民法のような問題にさえあてはまり,両方とも,中国においては,(中国の)軍事的敗北の結果として中国によって受け入れられた諸条約によって規制された。軍事力の欠如のみが、一つの国家が他の国家に及ぼす権力を制限する。十分な優位性が与えられれば,全住民の根絶(殺害)や除去(強制排除)というようなことさえ,(法令として)布告されるかもしれないし,事実またしばしば布告されてきた。たとえば,(旧約聖書の)ヨシュア記(注:ユダヤ教においては「預言書」,キリスト教においては「歴史書」/ヨシュアの指導の下、イスラエル人がカナンに住む諸民族を武力で制圧し、約束の地を征服していく歴史が記述されている。),バビロン捕囚,それから、北米インディアンをみな殺しにしない場合に(特別)保留地に監禁(強制収容)したこと、を考えてみるとよい。

Chapter XI: Powers and Forms of Government, n.3 The powers of organizations over non-members are less easy to define. The powers of a State in relation to foreigners depend upon war and the threat of war; this applies even to such matters as tariffs and immigration laws, both of which, in China, were regulated by treaties accepted as a result of military defeat. Nothing but lack of military force limits the power of one State over another; given sufficient preponderance, even extermination or removal of the whole population may be decreed, and often has been. Consider, for example, the Book of Joshua, the Babylonian captivity, and the confinement of North American Indians to reservations when not exterminated.
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER12_030.HTM

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