ラッセル『権力-その歴史と心理』第5章 王権 n.10


 フレデリック・バルバロッサ(注:神聖ローマ皇帝フリードリヒ一世, 1122- 1190)の時代ロンバルディア同盟とともに始まった商業とナショナリズムの同盟(関係)は,次第にヨーッパ全体に広まり,ロシアの二月革命(1917年2月23日,ロシアの首都ペトログラード=現在のサンクトペテルブルク,で起こった革命運動。10月革命とあわせて,ロシア革命となる。) において,その最後かつ束の間の勝利を達成した。この同盟が権力を勝ち得たところではどこでも,土地(所有)に基礎を置く世襲的な権力と敵対し,最初は君主制と同盟したが,次には君主制と敵対した。終には,王(君主)はいたるところで消えたかあるいは単なる表看板に過ぎないものと化した。いまや,ついに,ナショナリズムと商業はたもとを分かち(part company 交際をたつ;たもとを分かつ),イタリアやドイツやロシアにおいてはナショナリズムが勝利をおさめた。十二世紀のミラノに始まった自由主義運動は(このように)我が道を走ってきたのである。

Chapter V: Kingly Power, n.10

The alliance of commerce and nationalism, which began with the Lombard League in the time of Frederick Barbarossa, gradually spread over Europe, achieving its last and briefest triumph in the Russian February Revolution. Wherever it won power, it turned against hereditary power based on land, at first in alliance with the monarchy, and then in opposition to it. In the end, kings everywhere disappeared or were reduced to figure-heads. Now, at last, nationalism and commerce have parted company; in. Italy, Germany, and Russia it is nationalism that has triumphed. The Liberal movement, begun in Milan in the twelfth century, has run its course.
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER05_100.HTM

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