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沢田允茂「バートランド・ラッセルと論理学」
表紙 発刊のことば 目次  p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7 p.8 p.9 p.10 p.11 p.12 p.13 p.14 p.15 p.16 p.17 p.18 p.19 p.20 p.21 p.22 p.23 p.24 p.25 p.26 p.27 p.28 p.29 p.30 p.31 p.32 p.33 p.34 p.35 p.36 p.37 p.38 p.39 p.40 p.41 p.42 p.43 p.44 p.45 p.46 p.47 p.48 p.49 奥付
(p.16)例えば、Xを花のクラス、Yを赤いもののークラスとすると、この重なった部分は、花であって、そして赤であるもの、言いかえれば赤い花のクラスをあらわします。
 次に
 X十Y
といった表現を使いますと、Xであるようなもののクラスか或いはYであるようなクラスか、或いは共通の部分(図2)をもふくんで、ともかく斜線の部分の全体をあらわしています。その他に
'0'(空集合)、'1'(全体集合)
を使います。この'0'はクラスはあるけれどもメンバーがいない空集合をあらわし、それから'1'というのはすべてを含んだ完全な集合をあらわすことにします。このように決めておきますと、例えば 1−X
というのは、すべての集合からXの集合を引いたものですから、Xでないものの集合ということになるわけです。
(次のページに続く)