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沢田允茂「バートランド・ラッセルと論理学」p.1

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バートランド・ラッセルと論理学

 ただいま御紹介にあずかりました沢田でございます。いま平野先生からお話がありましたが、実は私が、こういう論理学に未だ興味を持っていなかった時代に、平野先生は興味を持たれていたわけで、言わば先覚者でいらっしゃるわけで、私達、学生の頃には、先生の翻訳されたいろいろな「ウイーン学派」の論理学の著作を見まして、こんなくだらないものが、一体、哲学に何の関係があるのかと、まあこんなふうに思っていたくらいですから、平野先生は、私よりもはるかに先輩でいらして、洞察の、そして先見の明があった訳でございます。従って、ほんとうは平野先生に、その歴史などを話していただいた方がはるかに良かったのではないかと思っております。ともかく、私に話をしろとのことですので、今日は「ラッセルの論理学」について、お話する次第であります。協会の方々にお伺いしましたところによると、ここにいらっしゃる方が、必ずしも、論理学の専門家ではないとのこと、(次ページに続く)