『バートランド・ラッセル自伝』第1巻(松下彰良・訳)
* 原著:The Autobiography of Bertrand Russel, v.1 (London; Allen & Unwin, 1967-1969. 3 vols. illus. port. 25 cm.)* 総目次
第1巻(1872-1914)第4章:婚約(時代)-イントロ累積版
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- 1889年の夏(ラッセル17歳),私がロロ叔父さんと一緒に,ハインドヘッドの傾斜地(斜面)にある彼の家に住んでいた時(参考:ロロ叔父さんの家),ある日曜日,叔父さんは私を長い散歩に連れ出した。・・・。(In the summer of 1889, when I was living with my Uncle Rollo at his house on the slopes of Hindhead, he took me one Sunday for a long walk.)
- だが,私が特に関心を持ったのは,(米国)ブリン・モア大学から(夏休みで)帰省していた娘のことであった。・・・。
- その夏はその家族(ピアーサル・スミス一家)の誰とも再び会うことはなかった。・・・。
- 私はシドニー・ウェッブ(Sidney Webb, 1859-1947)を結婚前から知っていた。・・・。
- シドニー・ウェッブは,生計を全面的に自分の稼ぎによっていたが,一方ベアトリス(ビアトリス)は,父から相当の財産を相続していた。・・・。
- ウェッブ夫妻がひどく嫌っていた人たちがいた。・・・。
- ウェッブ夫妻は二人とも基本的には非民主約であり,大衆(民衆)を言葉巧みに欺いたり,恐れさせることを,政治家の役目と考えていた。・・・。
- ウェッブ夫妻は,英国社会主義に知的バックボーンを与えるのに大きな役割をはたした。・・・。
- パアーサル・スミス家の人々のなかにいる時は,私は,こういったような事柄から免れていた。・・・。
- 年がたつにつれて私は,未婚の娘のアリスをますます熱愛するようになっていった。・・・。
- 私は,1893年5月に成人(松下注:21歳/20歳でないことに注意)に達した。・・・。
- 彼女(アリス)のケンブリッジ大学への2度目の訪問に,私は非常に興奮した。・・・。 。
- この頃私は,'鍵付きの'日記帳(a locked diary)をつけており,誰にも見つからないように,非常に注意深く隠していた・・・。
- 次の重要な出来事は,1894年1月4日に起こった。・・・。
- ケンブリッジにおける次の学期の間を通じて,彼女(アリス)の感情に交替があった。・・・。
- 私が(精神科学の)優等試験を終えた頃,アリスは,私と婚約することにはっきりと同意した。・・・。
- (1894年)7月20/21日(ラッセル22歳)深夜 この夜は,私がアリスについての夢を見た記念日であり,また彼女の誕生日でもある。・・・。
- その当時生じた恐怖は,溝在意識となって,ずっと私を苦しめ続けた。・・・。
- しかしながら私の家族は,(私とアリスの間をひき離そうとする)試みをやめなかった。・・・。