親としての感情 Parental feeling


【 バートランド・ラッセル(Bertrand Russell)の言葉 r366-c114-2】

親としての感情’は,私も自分で体験してわかったことであるが,非常に複雑である。まず第一に,そして最も主要なのは,全く動物的な愛情であり,幼い子供の振る舞いで魅力的なものを見守る喜びである。第二に,どうしても,逃れることのできない責任感であり,それは懐疑論が容易に異議を唱えることができない日常活動(日常生活)に,一つの目標を与えてくれるものである。第三に,非常に危険な,利己主義的な要素がある。
即ち,(1)自分が失敗したことを自分の子供は成功するかもしれない,(2)自分自身の努力が死や老衰の故に終止符を打たれた時,自分の子供たちがその仕事を引き継いでくれるかもしれない,それから,ともかくも(3)子供を持つことによって生物学的死滅をまぬがれ,自分の生命を大きな生命体の流れの一部とし,自分の生命が未来に向かって流れていかない単なる水溜りにしない,といった希望である。こうした気持ちを私はことごとく経験した。そして数年の間(松下注:ドーラとの関係が’複雑になる’までの間)それは,私の人生を幸福と平和で満たしたのである。

Parental feeling, as I have experienced it, is very complex. There is, first and foremost, sheer animal affection, and delight in watching what is charming in the ways of the young. Next, there is the sense of inescapable responsibility, providing a purpose for daily activities which scepticism does not easily question. Then there is an egoistic element, which is very dangerous: the hope that one’s children may succeed where one has failed, that they may carry on one’s work when death or senility puts an end to one’s own efforts, and, in any case, that they will supply a biological escape from death, making one’s own life part of the whole stream, and not a mere stagnant puddle without any overflow into the future. All this I experienced, and for some years it filled my life with happiness and peace.
From: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 4:Second Marriage, 1968]
詳細情報: http://russell-j.com/beginner/AB24-010.HTM#r366-c114-2
DOKUSH21

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