バートランド・ラッセル『教育論』（松下彰良・訳）
* 原著：Bertrand Russell: On Education (London; Allen & Unwin, 1926)Contents(総目次)
第３部 知性の教育 第18章 大学 イントロ累積版
- これまでのいくつかの章において，私たちは，性格と知識の教育を考察してきた。
- 英国の大学は，３つの段階を経てきている。
- こうして，大学は，中世において占めていた地位に類似した地位に逆戻りしつつある。
- もしも，純粋な学問を大学の目的の一つとして残しておくべきであるならば，純粋な学問は，単に少数の暇のある紳士の洗練された喜びと結びつけるだけではなく，社会生活全体と関連を持つようにしなければならない。
- こういった政治的考察はさておき,大学は二つの目的のために存在すると思われる。
- 大学において，若い男女は怠けることを許されるべきではないと言うとき，学業（勉学）の（評価のための）試験（tests of work）は制度に機械的に合わせたものであってはならないということを，急いでつけ加えなければならない。
- けれども，とても重要な点が一つある。
- 人間（人類）の生活における大学の機能を考察しているときには，研究は，少なくとも教育と同様に，重要である。