バートランド・ラッセル『教育論』(松下彰良・対訳)
* 原著:Bertrand Russell: On Education (London; Allen & Unwin, 1926)
第2部 性格の教育 第8章 誠実(正直)であること イントロ累積版
- 誠実(正直)であるという習慣を身につけることは,道徳教育(倫理教育)の主な目的の一つでなければならない。・・・。
- 一つの習慣(at a practice 繰り返し行われる行為)として,不誠実(不正直)であることは,ほとんど常にといってよいほど,恐怖(心)が生み出したものである。・・・。
- しかし,子供が正直である(真実をかたっているか)かどうかを判断するにあたっては,ある一定の注意が必要である。・・・。
- もし子供に嘘を言うのを学ばせるべきでないならば,もちろん,おとなも子供に対して厳しく正直であることが絶対に必要である。・・・。
- もう一つの形の嘘は -これは幼い子供にとって非常によくないものであるが- 実際にはそのつもりはないのに,罰を与えるぞと言って脅かすことである。・・・。
- もう一つ別の望ましくない形のごまかし(誤魔化し)は,無生物(生命のないもの)をあたかも生きているかのように扱うことである。・・・。
- 抑圧されていない(押さえつけられていない)子供は,無数の質問をするが,その中には知的なものもあれば,その正反対のものもある。・・・。
- 子供に対しいつも変わらずに正直(誠実)であれば,子供の(親に対する)信頼が増すという褒美がある。・・・。
- 我々は,ごまかしに満ちた世界に住んでいる。・・・。
第9章