バートランド・ラッセル『幸福論』(松下彰良・訳)- The Conquest of Happiness, by Bertrand Russell
* 原著:The Conquest of Happiness, by Bertrand Russell (London; Allen & Unwin, 1930.)第1部「不幸の原因」:第8章「被害妄想」 (Persecution Mania) 累積版
- より極端な形の'被害妄想狂'は、精神異常(精神病)の一種と認められている。・・・。
- 最も一般的な不合理の形の一つは、悪意のあるゴシップ(噂話)に対してほぼすべての人がとる態度である。・・・。
- '被害妄想(狂)'は、常に、自分の'長所'を誇大視しすぎるところに原因がある(←根ざしている)。・・・。
- その他の珍しくない'被害妄想の犠牲者'は、人が望みもしない善行をいつも行ない、誰も感謝の意を表さないことに驚きかつ反感を抱くといったタイプの'慈善家(博愛主義者)'である。・・・。
- 以上の実例から、4つの一般的な処世訓(格言)が思いつく(←示唆される)。・・・。
- 4つの処方箋のうちの2番目の、自分の長所を過大評価することは賢明ではないということについては、倫理道徳に関するかぎり、これまでに述べてきたことで言いつくされている(←カバーされている)。・・・。
- 3番目の処世訓は、他人に期待しすぎるな(あまり多くを期待するな)、ということであった。・・・。
- 先にあげた処方箋の4番目は、他人はあなた自身ほど時間をかけて(=真剣に)あなたのことを考えはしない、ということを悟ることである。・・・。
第1部第9章「世論に対する恐れ」へ