ラッセルの名言
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教育について
現代の高等教育の欠点の一つは,ある種の技術・技能を獲得するための訓練があまりにも多すぎ,'世界の偏見のない探求(探索)'によって'知性'と'心'を広げることがあまりにも少なすぎる,という点である。
科学は,遠隔地の人びとの生活に対する私たち(現代人・人間)の影響力を非常に増大させたが,その人たちに対する私たちの共感(力)を増大させなかった。
知性」という言葉は,正確に言えば,すでに獲得された知識よりも,知識を獲得する知的能力をさしていることは,疑問の余地はない。
真の美徳は,力強く,真実から目をそらさぬものであって,きれい事だらけの空想ではない。
今日では,民主主義の影響をうけて,協力の美徳が過去において服従の美徳が占めた位置に取って代わった。
いかなる国家も,国民としての誇りを助長したいと望んでおり,この国民的誇りは偏見のない歴史(教育)によってはなすことができないという意識を持っている。
即ち,自分の父親から苦しめられたことを自分の息子に課したり,パブリック・スクールで耐え忍んできた屈辱を忘れずにそれを自分が大英帝国の建設者(の一員)となった時に(植民地の)原住民に屈辱を転嫁したりする。
過度の受動的な態度をさけることは,教育上の課題である。
第一級の名声を勝ちうるのは,オールラウンドの教育や幅広い興味によってではない。
動物,機械,雷雨,及び,あらゆる種類の手作業が子供の好奇心をかき立てる。
高等動物は全て,喜びを表現する方法を持っている。
ペリー提督の艦隊到来以降,日本人は自己保存が非常に困難な状況にあり続けてきており(注:『ラッセル教育論』が出版された1926年頃までのこと),'自己保存'自体が責められるべきと考えるのでないかぎり,彼ら(日本人)が'自己保存'に成功したこと(事実)は,日本人の教育方法の正当化のための理由を与えることになる。
歴史は,この国とかあの国とか,特定の国の歴史としてではなく,文化の進歩の歴史として教えられるべきです。