ラッセルの名言
教育(携帯版)

歴史教育の在り方

 歴史は,この国とかあの国とか,特定の国の歴史としてではなく,文化の進歩の歴史として教えられるべきです。人類全体の見地に立って教えられるべきであり,自国だけを不当に強調して教えてはなりません。いかなる国も例外なく悪いことをやってきたし,その大部分は馬鹿げた過ちであったことを,子供たちに教えなければなりません。集団がヒステリックに興奮すると,どんなふうに国民全体を愚劣な行動に追いこんだりするか,また,波及する気狂い状態にも押し流されずに毅然たる態度をとる少数者をどのように迫害するか子供たちに教えるべきです。

History should be taught as the history of the rise of civilization, and not as the history of this nation or that. It should be taught from the point of view of mankind as a whole, and not undue emphasis upon one's own country. Children should learn that every country has committed crimes and that most crimes were blunders. They should learn how mass hysteria can drive a whole nation into folly and into persecution of the few who are not swept away by the prevailing madness.
Source:What is Democracy, 1951, in Fact and Fiction, 1961.
More Info.:https://russell-j.com/1020_What-is-Democracy.htm


[寸言]
 いずれの国も馬鹿げた犯罪行為を過去やってきている。それぞれの,悪さの程度に見合った評価をして非難することは,同じ罪を起こさないために必要なことであろう。
 自国の戦争犯罪を認めることがなぜ「自虐史観」なのだろうか?

ラッセルの言葉366