バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 そうした環境にあって,私が教育に関心をもつようになるのは自然であった。私は既に,『社会再建の原理』(1916年刊)において'教育の問題'について簡潔に書いていた。しかし今や教育の問題が私の心の大部分を占領したのだった。私は,『教育について--特に幼少時における』という本を書き,1926年に出版され,かなりの売れ行きを示した。

In the circumstances it was natural that I should become interested in education. I had already written briefly on the subject in Principles of Social Reconstruction, but now it occupied a large part of my mind. I wrote a book, On Education, Especially in Early Childhood, which was published in 1926 and had a very large sale.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2,chap.3: China
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB24-020.HTM

<寸言>
 第一子のジョンが生まれたのは1921年11月(ラッセル49歳の時)、第二子のケイトが生まれたのは1923年12月(ラッセル51歳の時)でした。(ちなみに、ケイトことキャサリーン Katharine は今年ラッセルと同じく97歳で亡くなっています。)。

 自分の子供が欲しいと思いながらも、ドーラに出会うまでは、長い間その気持を抑制せざるを得ませんでした。しかし、実際に自分の子供を持つことができるいなや、その気持を解放することができました。

 そうした環境においては、誰でも幼児教育について関心をもつようになります。理論哲学なら考えるだけですみますが、教育は考えるだけでなく実践が必要になります。ということで、On Education, especially in early childhood を1926年に出版し、(近くによい幼児学校がないということで)翌年の1927年に、Beacon Hill School という幼児実験学校を創設し、自分たち(ラッセルとドーラ)が理想と考える幼児教育を実践することになります。

 ラッセルの一般向け著作としては、『幸福論』、『哲学入門(哲学の諸問題)』、『西洋哲学史』,『結婚論』などが売れていますが、『教育論』もけっこう売れています(注: K. Blackwell 博士の A Bibliography of Bertrand Russell, v.1, pp.108-109 によると、英国では1926年2月に、米国では同年5月に、発売され、米国では1926年中に第7刷りまで出されたとあります。ベストセラーと言ってよいでしょう)。
 教育哲学者のジョン・デューイ(1859-1952)も次のように述べています。
https://russell-j.com/cool/RV-ESO.HTM

「この書は、宗教としての教育文学とでもいうべき文献である。この書の特徴は、明晰な経験をもととした常識で書かれ、偉大な一般法則化などはみられないが、最も小さな一般法則から種々の問題についての注釈と訓戒とを与えている。この書はイギリスの最高の伝統の中に位置する一書である。」

 
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