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The new book was to be called Has Man a Future ? and I began work on it at once. But it was interrupted by a series of recordings that I made in London and by the two Birmingham meetings and then by a very bad bout of shingles which prevented my doing any work whatsoever for some time. But during my convalescence I wrote a good deal of the new book, and it was finished in time to meet its first deadline. It was published in the autumn.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 3
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB33-200.HTM
<寸言>
帯状疱疹というのは雅子妃がかかったことで一般に知られるようになりました。(いや、知られるようになっていない?)
ラッセルの著作は膨大で、生前に出版されたものは、ごく専門的なものを除いて、大部分邦訳出版されています。(ただし、生前に出版されなかったものも非常にたくさんあります。)
Has Man a Future? (1961)も日高一輝氏の訳で1962年に理想社から出されています。しかし、残念ながら誤訳が多く、別宮貞徳『誤訳迷訳欠陥翻訳』(文藝春秋,1981年6月 253pp.)pp.188-201.によって酷評されてしまいました(別宮貞徳「刷数多きが故に貴からず」__ラッセル著,日高訳『人類に未来はあるか』)。
https://russell-j.com/cool/GOYAKU58.HTM
日高氏(日本バードランド・ラッセル協会常任理事/故人)は世界連邦運動の実践家として世界的に活躍された方で実用英語はとてもできたはずですが、英語ではなんとなく理解できても、正しい日本語に訳せるとは限りません。ある分野で世界的に活躍している学者でも分野を離れた著作を翻訳すると誤訳がけっこう多くなってしまうということはけっこうあります。たとえば、都留重人氏(一橋大学学長を務めた著名な経済学者/故人)はハーバード大学客員教授も務められた英語の達人ですが、別宮貞徳『誤訳迷訳欠陥翻訳』の餌食になってしまいました。(別宮貞徳「小心翼翼、横のものを縦にしただけの都留重人」と題して、「『不確実性の時代』」J・K・ガルブレイス 都留重人訳」が血祭りになってしまいました。)
ということで、Has Man a Future? の日高訳をもし読む場合には原文と対照しながらお読みください。(訳本は現在、アマゾンでも入手できないのでお読みになることはないでしょうが・・・。)
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#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell