しかし,ここで私は,最初に直面しなければならない議論にぶつかる。子供の好奇心が病的あるいは倒錯的なときにはどうするのか? 子供が猥褻なことや,虐待に関する記事に興味を持っている場合はどうするのか? ・・・
そういう(禁じられた事柄に関する)知識の魅力は,ほとんど常にと言ってよいほど,それが禁止されているからにほかならない。ある程度の事例においては,そういう知識の魅力は医学的な治療が必要な病的な精神状態と結びついている。しかし,禁止や道徳的な恐怖に訴えることは,いかなる場合においても正しい治療ではない。
But at this point I shall be met by an argument which must be faced at the outset. What if a boy’s curiosity is morbid or perverted? What if he is interested in obscenity, or in accounts of tortures? ...
Almost always, the whole attraction of such knowledge consists in the fact that it is forbidden; in a certain number of cases it is connected with some pathological mental condition which needs medical treatment. But in no case is prohibition and moral horror the right treatment.
出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2:Education of character, chap. 14: General principles
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE14-030.HTM
<寸言>
見ては/読んではいけないといわれれば,余計に好奇心が刺激されて見たい/読みたいと思うもの。通常は一度(あるいは2,3回見ればそれほど関心を持たなくなるもの。
「禁断の果実」の言葉があるがごとく、禁止の命令が強ければ強いほど・・・。