バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )
  
 私は,人類の文明は改善され続けると考えたいが,時々起こるように,まったく逆の考えにとらわれると憂鬱になる。(しかし)今日,当面の見通しが幾分暗い時には,より遠い将来のことを考えると,しばしば元気づけられる。

I like to think that civilisation will continue to improve, and the opposite thought when it comes, as it sometimes will, is depressing. In these days, when the immediate outlook is somewhat gloomy, the thought of a more distant future is often cheering.
 出典: Taking long views,Mar. 30,1932. In Mortals and Others, v.1, 1975
 詳細情報:http://russell-j.com/LONGVIEW.HTM

 <寸言>
 人類の進歩と言った場合,医療の進歩,寿命の大幅延長,その他いろいろあります。しかし,「進歩」というのは,客観的なものではなく,人類の「繁殖」のために,人間が本能的にそのように感じざるをえないようになっているのかも知れません。  現在地球上の人口は約70億ですが,これが200億,1000億と増えていくのが,本当に人類の進歩になるのか?, 生産能力以上に人口が増えていく場合には,自然の調整機能が働いて大きな戦争が起こるのか? 宇宙「開拓」なんていっても,1,000億の恒星を含んだ銀河団が1,000億以上もある宇宙の規模から考えれば,人類のやっていることはとるに足らないことであり,数百年後に大きな天体(彗星)が地球にぶつかり、他の惑星に移住した人間以外)地球上の人類は全滅するかも知れません。  人間の生命は百年たらずなので,こういったことは考えても仕方がないことですが,時々こんなことを思ったりすることは人類・人間が傲慢になる反省の機会として意義があるかもしれません。