バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 パトリック・キャンベル夫人(Patrick Campbell, 1865-1940:英国の舞台女優)が、バーナード・ショー(注:菜食主義者)によるリハーサル後に、「(菜食でさえこうなんだから)あの人がビフテキを食べたならば、どうなったことでしょう。」と叫んだ。彼女は間違いなく、菜食主義者とつきあった経験がなかったのだ。もしも経験があったならば、ビフテキが彼女の最大の救いだと理解したであろう。このようなことは、世界史において目新しい現象ではない。皆知っているように、(温厚な)アベルは肉食であったが、(アベルを殺害した)カインは食事についてはバーナード・シヨーと同意見だった。
Everybody knows how Mrs Patrick Campbell, after being rehearsed by Bernard Shaw, exclaimed: 'If he should ever eat a beefsteak, God help us.' She evidently had little experience of those who live upon a vegetable diet. Otherwise she would have known that a beefsteak would constitute her best hope. This is not a new phenomenon in the world's history. Abel, as we know, was a meat eater, but Cain agreed with Mr Bernard Shaw on the subject of diet..
 出典:Mortals and Others; Bertrand Russell's American Essays, 1931-1935, v.1
 詳細情報:http://russell-j.com/VEGETABL.HTM

 <寸言>
 冷凍技術が発達し,世界中から様々な食材が日本に輸入されていますので,今では,食べたいと思えば,季節に関係なく,いろいろなものを食べることが可能となりました。昔は冷凍技術や品種改良技術が発達していませんでしたので,地元で何が食料として利用できるかということが,その地域の文化や人々の考え方に大きな影響を与えてきました。その結果,いろいろ変な習慣や迷信的な考え方も生まれました。。肉食に対する偏見もそのような土壌で生まれたと思われます。