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『ラッセル自伝』AB34-240.HTM(松下彰良・訳)

次ページ 前ページ  v.3,chap.4 (The Foundation) 目次  Contents (総目次)
第3巻第4章 バートランド・ラッセル平和財団

 R.シェーンマンの報告書はきわめて重要なものであった。なぜなら,彼の報告書には,直接見聞したものを収録しているばかりでなく,戦争の犠牲者たち自身及びその話がなされる時同席していた信頼できる証人たちの両者によって証拠立てられた,戦争犠牲者たちが語ったそのままの談話(言葉)が収められているからである。その報告書はまた,ヴェトナム戦争犯罪国際法廷によって派遣されたチームによってインドシナにおいて行なわれたより公式の調査団への道を開いた。私がヴェトナム戦争に関する自分の態度や声明の根拠としたのは,他の専門の調査員たちの報告書と同様,一部はこうしたシェーンマンの報告書や,また1964年11月に現地で直接の印象を得るために平和財団のメンバーとして最初にヴェトナムに赴いたクリストファー・ファーレイの報告書のような,いくつかの報告書であった。けれども,私が自分の意見の主たる根拠としているのは,日々の新聞,特に米国の新聞に報道されてきた事実である。これらの報道(記事)は,新聞の編集方針に影響を与えないように見えたということで,たまたま公表されてきたように思われる。
(松下注:米国の「国益」の立場から,New York Times その他の米国の報道機関は,ラッセルらは「客観性の乏しい証拠」をもとに「反米活動」していると批判した。それに対抗するためにラッセルは,New York Times 自らが日々報道してきた事実や証拠を積み上げることによって,米軍の戦争犯罪を暴こうと努力したことをここでは言っている。)


v.3,chap.4: Foundation

Schoenman's reports were of extreme importance since they contain not only first-hand observation but verbatim accounts given by victims of the war attested to both by the victims themselves and by the reliable witnesse present at the time the accounts were given. The reports also paved the way for the more formal investigations conducted in Indo-China by teams sent by the International War Crimes Tribunal. lt was in part upon such reports as Schoenman's and of those of Christopher Farley who, in November, 1964, was the first member of the foundation to go to Vietnam to obtain first-hand impressions, that I base my attitude and statements in regard to the Vietnam war, as well as upon reports of other special investigators. Chiefly, however, I base my opinions upon the facts reported in the daily newspapers, especially those of the United States. These reports seem to have been published almost by chance since they appear not to have affected editorial policy.

(掲載日:2010.6.4/更新日:2012.8.24)