バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 一部の真面目な道徳家によって提唱されている全く誤った理論があり、それは義務や道徳的原則のために欲望に逆らうことが可能だというものである。私がこの理論が誤りであると言うのは、誰も義務感から行動しないという理由ではなく、義務を果たすことを望まなければ義務感が人に影響を与えることはないという理由である。人が何をするかを知りたければ、彼らの物質的な環境だけではなく、むしろ彼らの欲望の全体系とそれらの相対的な強さを知らなければならない。

There is a wholly fallacious theory advanced by some earnest moralists to the effect that it is possible to resist desire in the interests of duty and moral principle. I say this is fallacious, not because no man ever acts from a sense of duty, but because duty has no hold on him unless he desires to be dutiful. If you wish to know what men will do, you must know not only, or principally, their material circumstances, but rather the whole system of their desires with their relative strengths.
Source: Human Society in Ethics and Politics, 1954, part II: The Conflict of Passions, chapter 2: Politically important desires, n.2
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-2_0202.htm
<寸言>
 安倍総理(当時)が、自民党本部の総裁応接室で、旧統一教会やその関連団体の幹部と協議し、北村経夫氏(元産経新聞政治部長)を当選(参議院比例区)させるための協力を要請していたことが(証拠の写真の公表によって)明らかとなりました。
 一般選挙区と異なり、比例区であれば、候補者名簿の順位さえ上にしておけば、当選の可能性がずっと高まります。普通であったら当選しない人物を意図的に「票の積み増し」によって当選させることは民主主義の破壊行為です。
 そうして、よく認識すべきは、安倍氏がどのような道徳的主張をしようが、「義務を果たすことを望まなければ義務感が安倍氏に影響を与えることはない」ということです。
 それにしても重大な事態なのに、民放は時々取り扱っても、NHKはほとんど報道していません。「義務を果たすことを望まなければ義務感が国民やNHK報道局政治部に影響を与えることはない」ということでしょうか?
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