バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 破壊的な情熱が本当の幸福をもたらすわけではない。奴隷の所有者は奴隷の反乱を恐れながら生活し、敵対する武装国家は戦争での敗北の恐怖にとりつかれている。不正によって利益を得る者は皆、より寛大な感情を抑えなければならず、人生が提供する最大の喜びのいくつかのものを知らないままである。
It is not as if the destructive passions brought real happiness. Slave owners lived in dread of servile insurrections, rival armed nations are obsessed by the fear of defeat in war. All who profit by injustice have to curb their more generous emotions, and remain ignorant of some of the greatest joys that human life has to offer.
Source: Human Society in Ethics and Politics, 1954, part II: The Conflict of Passions, chapter 1: From Ethics to Politics, n.5
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-2_0105.htm
<寸言>
 裕福な人も、権力を持っている人も、皆、不安感を抱いて暮らしています。裕福な人でも、多額の収入の一定額を定期的に福祉目的のために寄付している人は、不安感をあまり抱かずに、堂々と豊かな暮らしを享受できます。しかし、貧しい人々を「努力がたりないからだ」とか、「安易に支援すると向上心がなくなるから寄付などしないほうがよい」と考えている人は、貧しい人達の視線を気にして、無意識に不安感を抱きがちです。
 権力者も同様です。権力というものは、人々が好まないことを押し付けることができる時に、「自分には権力がある」と実感できます。そうして、権力を抑制的に行使しない人は、いつか自分は危害を加えられるかもしれないと、不安を抱きながら人生を送ります。
 ラッセルはそういった人達は「人生が提供する最大の喜びのいくつかのものを知らないまま生涯を送りがちである」と言っています。
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