バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私は最初、理性的な方法(理性に訴える方法)を試みた。即ち, 核兵器の危険性をペスト(黒死病)の危険性と比較した。誰もが「なるほど、そうだ!」と言った。しかし誰も行動を起こさなかった。(また)特定の集団に注意喚起をしてみた。その成果は限定的ではあれあったが,一般大衆や各国政府に対してはほとんど効果はなかった。次に、私は,大規模なデモ行進による大衆アピールを試みた。誰もがこう言った。「このようなデモ行進は迷惑だ!」。

I tried first the method of reason: I compared the danger of nuclear weapons with the danger of the Black Death. Everybody said, 'How true,' and did nothing. I tried alerting a particular group, but though this had a limited success, it had little effect on the general public or Governments. I next tried the popular appeal of marches of large numbers. Everybody said, 'These marchers are a nuisance'.
 出典: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3:1944-1969, chap.4: The Foundation
 詳細情報.: https://russell-j.com/beginner/AB34-010.HTM

<寸言>
 人類は核兵器製造の知識を獲得してしまいましたので、各国が核兵器を廃棄するだけでは不十分です。インターネット上から核兵器の製造方法を通常の方法では入手できないようにしても、ダークウェブ(闇サイト)には核兵器の詳しい製造方法がアップロードされていると言われています。
 従って、ラッセルが主張するように、世界連邦政府のようなものを創設し、最低限の核兵器を世界連邦政府が独占的に保有するようにする必要があります。しかし、大国は主権を制限されることを忌み嫌いますので、世界連邦政府による核兵器の独占が実現するのは、戦争で核兵器が使われ、多くの人命が失われた後である可能性が大きそうです。敵国が核兵器を保有するのは認められないが、自国や同盟国が核兵器を保有することは防衛上仕方がないと、お互いに主張し続けている限り、そのような事態になりそうです。
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