バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私は,その晩,(ロンドンの)いろいろな通りを - 特にトラファルガー広場の近辺の通りを - 歩き回って過ごし, 陽気な群衆に注目した。そうして,通りすぎる人々の感情に対し自分の感性を敏感にした。この日とそれに続く何日間,驚いたことに,一般の(平均的な)男女が,戦争が起こりそうなことを喜んでいるのを発見した。私は浅はかにも(fondly),ほとんどの平和主義者が主張するように,戦争は,専制的でマキャヴェリ的な政府によって気の進まない民衆に押しつけられるものである,と想像していた。

I spent the evening walking round the streets, especially in the neighbourhood of Trafalgar Square, noticing cheering crowds, and making myself sensitive to the emotions of passers-by. During this and the following days I discovered to my amazement that average men and women were delighted at the prospect of war. I had fondly imagined, what most pacifists contended, that wars were forced upon a reluctant population by despotic and Machiavellian governments.
 出典: バートランド・ラッセル『自伝』第2巻第1「第一次世界大戦」
 詳細情報.: https://russell-j.com/beginner/AB21-020.HTM

<寸言>
 これは英国が第一次世界大戦に参戦した時のラッセルの発言です。それまで、まさか文明が発達していたヨーロッパが大きな戦争を起こすとはラッセルは思っていなかったので、実際に世界大戦が起こった時には衝撃を受けました。
 これに対し、日本国民は、第一次世界大戦が勃発した時に歓喜しました。また,日本は戦勝国になり利益を得ました。そうして、第二次世界大戦で敗戦して、戦争は良くないことだと、日本人は初めて悟りました。
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