総じていえば、静かな生活が偉大な人物の特徴であり、彼ら(彼女ら)の楽しみは外目には刺激的なものではなかったことがわかるであろう。偉大な業績は、持続的な活動なしには不可能であり、そういう活動(仕事)は、没頭が必要であり、またあまりにも困難であるため、精力を必要とするような娯楽をするためのエネルギーはほとんど残らない。ただし、休暇中に身体のエネルギーを回復するための娯楽は別であり、アルプス登山はその最良の例であろう。
Altogether it will be found that a quiet life is characteristic of great men, and that their pleasures have not been of the sort that would look exciting to the outward eye. No great achievement is possible without persistent work, so absorbing and so difficult that little energy is left over for the more strenuous kinds of amusement, except such as serve to recuperate physical energy during holidays, of which Alpine climbing may serve as the best example.
Source: Bertrand Russell: The Conquest of Happiness, 1930, chap.4:Boredom and Excitement
More info.: https://russell-j.com/beginner/HA14-050.HTM
<寸言>
「え、アルプス登山は大変ではないか!」と思うのが素直な感想だと思われます。しかし、ラッセルの発言の趣旨は、「多少きついところがあっても、アルプス登山は精神的にすがすがしい効果を持つ」ということだと思われます。その場合は、必ずしも山頂に達することは必須ではないはずです。
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