自分の生き方(ライフスタイル)を選択できるほど裕福な人々の間において,特に彼らが苦しんでいる耐え難い退屈は,逆説的であるように思われるかもしれないが,退屈への恐れにその原因がある。実りある種類の退屈から逃げることで,彼らは別のより悪い種類の退屈の餌食になる。幸福な生活は,かなりの部分で,静かな生活でなければならない。なぜなら,真の喜びは,静かな雰囲気の中でのみ,生きながらえることができるからである。
Among those who are rich enough to choose their way of life, the particular brand of unendurable boredom from which they suffer is due, paradoxical as this may seem, to their fear of boredom.In flying from the fructifying kind of boredom, they fall a prey to the other far worse kind. A happy life must be to a great extent a quiet life, for it is only in an atmosphere of quiet that true joy can live.
Source: Bertrand Russell: The Conquest of Happiness, 1930, chap.4: Boredom and excitement
More info.:https://russell-j.com/beginner/HA14-070.HTM
<寸言>
いろいろな情報を得たり、楽しんだりするために、1日中スマホをいじっている若者がけっこういます。電車にのっていても、乗客の半分くらいがスマホをいじっています。スマホをいじっていないと手持無沙汰となり、周囲の視線が気になるのでしょうか?
車窓を眺める人はあまりおらず、沈思黙考のよい機会だとして物思いにふける人はほとんどいません(いないようです)。
情報の洪水を浴び、便利な物に囲まれた現代生活は、牧歌的な昔の生活よりもはたしてより幸福なのかどうか・・・、それは人によるでしょうが、スマホいじりを減らしたほうが QOL(Auolity of Life)は向上するのではないかと思われますが、どうでしょうか?
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell