バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 しかし、「罪」が「良心の声への不服従」を意味するのであれば、それは神学的信念とは無関係に存在しうる。けれども、それだけを意味するのであれば、一般的に「罪」という言葉から連想されるいくつかの性質を欠いている。罪は通常、罰に値すると考えられているが、それは抑止力や改心への動機付けとしてだけでなく、抽象的な正義に基づいている。・・・報復それ自体が善と見なされない場合、「正義」と「罰」の概念は再解釈が必要となる。

But if "sin" means "disobedience to the voice of conscience", then it can exist independently of theological beliefs. If it means only this, however, it lacks some properties commonly associated with the word "sin". Sin is usually thought of as deserving punishment, not only as a deterrent or as an incentive to reform, but on grounds of abstract justice. ...
When retribution for its own sake is not thought a good, the concepts of "justice" and "punishment" need re-interpretation.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 7:sin
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0708.htm

<寸言>
 1月28日に放送されたNHKスペシャル「衝突の根源に何が~記者が見たイスラエルとパレスチナ」は、イスラエル国民とパレスチナ人の双方の考え方や感情や衝突の歴史等をうかがい知ることができる良い番組でした。
 イスラエル国民のホロコーストの記憶のPTSD的な影響、イスラエルの現政権のホロコーストの歴史を利用した愛国心教育(による政権維持)、(欧米を中心とした国連による)パレスチナ人が住んでいた土地へのイスラエルの強制的な建国(及びそれによるパレスチナ人70万人以上の強制追放、及び多数の市民の虐殺)、ハマスに殺害された遺族の怒りや報復への誓い、多くの宗教の聖地であるエルサレムのイスラエルによる占拠及びそれに対する反発、その他、盛沢山でした。
 イスラエルの現職閣僚が極端な発言(「聖書の時代以来、パレスチナはユダヤ人の土地であり、パレスチナ人の土地は1ミリもない!」)をしている姿は特に印象的でした。  ホロコーストの歴史の記憶から過剰反応するのはある程度仕方がないにしても、理解できないのは、ハマスを攻撃することによってパレスチナ人の子供や女性や老人が亡くなるのは全く問題ないと考えるイスラエル国民のが約40%、気の毒だが犠牲は仕方がないと考える国民が約40%(計80%が正当化)もいるということです。
 そのように犠牲になった遺族・親族や関係者が将来、イスラエル国民やイスラエル支持の国民をテロなどで殺害する事態が頻繁に起こる可能性があるということがどうしてわからないのでしょうか?

#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell