バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 1950年末,ノーベル賞を受けとるためにストックフォルムに呼ばれた時, いくらか驚いたことに,文学賞であり,私の著書『結婚と性道徳』(Marriagwe and Morals, 1929)に対するものであったが,不安であった。(右欄写真出典:R. Clark's Bertrand Russell and His World, c.1981)なぜかというと,ちょうど300年前の冬,デカルト(Rene Descartes, 1596-1650.2.11)がクリスティナ女王に招かれてスカンジナヴィアヘ行って風邪をひいて死んだことを思い出したからである。・・・。晩餐会の席での私の話相手は,ジョリオ・キュリー夫人(Ire`ne Joliot-Curie,1897-1956.03.17:原子物理学者,夫とともに1935年にノーベル化学賞受賞(下写真左の女性)/女性で最初にノーベル賞をとったのは母親のマリー・キュリー)であり,彼女の話はとても興味深かった。

When I was called to Stockholm, at the end of 1950, to receive the Nobel Prize - somewhat to my surprise, for literature, for my book Marriage and Morals - I was apprehensive, since I remembered that, exactly three hundred years earlier, Descartes had been called to Scandinavia by Queen Christina in the winter time and had died of the cold. ... My dinner companion was Madame Joliot-Curie and I found her talk interesting.
Source: Bertrand Russell: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 1: Return to England, 1969
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB31-230.HTM

<寸言>
 ラッセルは論理学者であり、数学者であり、様々な分野の著作家です。そうして、非常に多くの賞(注:科学的知識の普及への貢献に対して国連からカリンガ賞も授与)が与えられています。しかし、論理学や数学はノーベル賞の対象になっていません。通常であれば、ノーベル賞の授与対象になりません。過去にベルグソンなど哲学者が二人ほどノーベル文学賞が授与されていますが、哲学の理論的な業績に対してというより、哲学の文学的表現によって一般民衆に影響を与えたことに対する評価と思われます。
 ラッセルの場合も、哲学や論理学の専門的な仕事に対する評価ではなく、教育論(1926年)、結婚論(1929年)、幸福論(1930年)や西洋哲学史(1945年)などの社会的影響力を評価して、ノーベル文学賞が授与されたと思われます。

 ラッセルがノーベル文学賞を受賞した時の記録ビデオは以下で視聴できます。  * The Nobel Prize Award Ceremony 1950: https://nobel-videocdn01.azureedge.net/video/award_1950_stockholm_01_496.mp4

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