バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 原罪の教義は、アダムが犯した罪のゆえに私達全員が罰を受けるべきだというもので、現代ではほとんどの人が不当だと感じている。しかし、似たような教義が政治で主張されても、不正義とは思わない人も多い。 たとえば、1939年以降に生まれたドイツの子供達は、親がナチスに反対しなかったために飢えるべきだと考えられている(ナチス・ドイツ降伏直後の政治家の態度)。

The doctrine of original sin, according to which we all deserve punishment because of Adam's transgression, is one which strikes most people at the present day as unjust, although there are many who see no injustice when analogous doctrines are proclaimed in politics -- for example, when it is thought right that German children born since 1939 should starve because their parents did not oppose the Nazis.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 7:sin
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0707.htm

<寸言>
 本書の第1章から9章までは、1945年から1946年(第二次世界大戦終戦直後)に書かれたものです。
 現代でいえば、イスラエルのかなりの国民、特に政治家のほんどは? ハマスを壊滅させるためにはガザの住民の(大人だけでなく子供の)多くが犠牲になってもやむをえないと考えているようです。イスラエル国内では真実の報道がなされていない部分があると思われます。しかし、ガザの住民がどれだけ犠牲になっているか、イスラエルの一般市民が知らないはずはなく(知らないふりをしており?)、第二次世界大戦時のナチス・ドイツおよび終戦直後の敗戦国ドイツの一般市民(多くの子供達を含む)に対する態度とあまり変わりはありません。敵国の一般市民に対しては残虐な態度をとる人がいつの時代にも少なからず存在しています。飢えで苦しんでいる北朝鮮の一般市民に対する日本国民の態度はどうでしょうか?

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