バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 (キリスト教の)預言者達lは、バビロン捕囚は神の怒りに起因するものであり、ユダヤが独立していた間にいまだ蔓延していた異教の慣習によって燃え上がったものである、と考えた。当初、罪は集団的なものであり、罰も集団的なものであったが、ユダヤ人が政治的独立の欠如に慣れるにつれて、次第に、罪を犯すのは個人であり、罰せられるのも個人であるという、より個人主義的な見方が広まっていった。長い間、罰は現世で受けるものであり、その当然の結果、繁栄は美徳の証明であると考えられた。しかし、マカベの時代の迫害の間に最も徳の高い者が現世では最も不幸な者であることが明らかになった。

The Prophets attributed the Babylonian captivity to the wrath of God, which was kindled by the heathen practices that were still prevalent while Judea was independent. At first the sin was collective and the punishment collective, but gradually, as the Jews became accustomed to the absence of political independence, a more individualistic view came to prevail: it was the individual who sinned, and the individual who would be punished. For a long time punishment was expected in this life, with the corollary that prosperity was a proof of virtue. But during the persecution at the time of the Maccabees it became evident that the most virtuous were, in this life, the most unfortunate.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 7:sin
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0705.htm

<寸言>
 裕福な人や楽な生活をしている人は「繁栄は美徳の証明」と考え、貧しい人や苦しんでいる人達は「あの世に期待」する人が多かった(多い)ということでしょうか?
 現代においては、そういった発想をする人は少なくなっていますが、現在裕福であるアメリカやイスラエル等のキリスト教原理主義者は「繁栄は美徳の証明」と考えている人が多そうです。
 なお、「マカベの時代」については、次の ChatGPT の説明を参考にしてください。

「マカベの時代は、紀元前2世紀にユダヤを舞台にした歴史的な出来事で知られています。具体的には、紀元前167年から紀元前160年にかけての期間です。この時代の主要な出来事は、マカバイ戦争(またはマカバイ蜂起)と呼ばれる一連の戦闘です。
マカバイ戦争は、セレウコス朝(セレウコス王国)の支配下にあったユダヤ人が、ギリシャ文化や異教の信仰を強要され、ユダヤ教の信仰の自由が侵害されたことに反対する反乱でした。この時期、アンティオコス4世エピファネスがユダヤ人社会に対して強力な文化的抑圧を行い、エルサレムの聖所で異教の神殿を建設しました。
ユダヤ人指導者のマッタティアスとその息子ユダ・マカバイを中心に、反乱軍が組織され、セレウコス朝に対抗しました。最終的には、マカバイ軍は成功を収め、ユダヤ人は独立を回復しました。この時期の出来事は、ハヌカー(光明祭)として知られるユダヤ教の祝祭で記念されています。」

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