バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 おおよそニュートンの時代から、害のない女達(注:魔女とされた女性)を想像上の罪で火刑にすることに終止符が打たれたのは、キリスト教的な慈愛(思いやり)ではなく、科学的な考え方が普及した結果であった。因習道徳におけるタブー的要素は、今日では三百年前ほど残忍ではないが、たとえば、避妊(産児制限)や安楽死への反対においてそうであるように、人間的な感情や実践の障害となっている部分もある。

It was not Christian charity, but the spread of the scientific outlook, that. from about the time of Newton, put an end to the burning of harmless women for imaginary crimes. The tabu elements in conventional morality are less fierce in our day than they were 300 years ago, but they are still in part obstacles to humane feeling and practice, for example in the opposition to birth control and euthanasia.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954), chapter 1
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-0114.htm

<寸言>
 特定の宗教を信じるにせよ、無神論になるにせよ、いかなる宗教も(キリスト教もイスラム教も仏教も)過去、多くの不幸をもたらしてきたという歴史的事実をよく知った上で、宗教に向かい合う必要があります。
 そういった事実をそこそこ知っていても、特定の宗教を信じている人は、自分が信じている宗教に甘く、宗教の否定的側面は昔のことであり、宗教団体の努力によって寛容になってきたと思っているようです。

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