バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 政治理論が考慮しなければならない中心的な事実は、社会集団の性格に関係している。集団は、様々な面で異なる可能性がある。その中で、最も重要なのは、結束の原因、個人に対する集団の統制の強度、規模、及び、統治形態である。このことから、権力の問題及びその集中と分散の問題へと導かれる。そうして、その問題は、おそらく、政治理論全体の中で最も重要なものであろう。この問題の難しさは、権力を集中するための(集中しなければならない)技術的な理由があるという事実から、しかし(=集中しなければならないが)、権力を持つ者はほとんど必ずといってよいほど権力を濫用するという事実から、生じる(のである)。

The central group of facts of which a political theory must take account is concerned with the character of social groups. There are various ways in which groups may differ. Among these, the most important are: cause of cohesion, purpose, size, intensity of the control of the group over the individual, and form of government. This leads to the question of power and its concentration or diffusion, which is perhaps the most important in the whole theory of politics. The difficulty of the question arises from the fact that there are technical reasons for concentrating power, but that those who have power are almost sure to abuse it.
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-introduction-07.htm

<寸言>
 議会制民主主義の国においては、司法、立法、行政の三権分立が基本原則です。ただし、立法府である国会は、主権者である国民から直接選ばれた者で構成されていることから、国権の最高機関とされています。しかし、近年、行政府の力がますます強くなり、国会でほとんど審議することなく、行政府がどんどん物事を決めていってしまっています。行政府の長であり自民党の総裁である総理・総裁が国会議員の公認権を実質的にもっていますので、党議拘束などにより、一国会議員の力は相対的にどんどん弱体化していっています。「国会議員、落選すればただの人」という脅しはとても効きます。

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