バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 自由主義(者)の信条は、実践においては、自分も生き他人も生かせるという信条であり 公共の秩序が許す限りでの寛容と自由の信条であり、政治的綱領においては節度を保ち狂信を排除するという信条である。・・・民主主義でさえ、狂信的になると自由主義的ではなくなる。実際、民主主義への狂信的な信仰は、・・・民主主義的な制度を不可能にしてしまう。本物の自由主義者は「これが真理だ」とは言わず、「(私は)現在の状況ではこの意見が恐らく最善であると考える傾向がある」と言う。そうして、彼が民主主義を擁護するのはこの制限つきの、そして独断的でない意味においてのみである。

The Liberal creed, in practice, is one of live-and-let-live, of toleration and freedom so far as public order permits, of moderation and absence of fanaticism in political programmes. Even democracy, when it becomes fanatical, ... ceases to be Liberal; indeed, a fanatical belief in democracy makes democratic institutions impossible, ... The genuine Liberal does not say 'this is true,' he says 'I am inclined to think that under present circumstances this opinion is probably the best.' ...
 Source: Bertrand Russell: Bertrand Russell: Philosophy and Politics, (1947)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-240.HTM

<寸言>
 「自由」と「民主主義」は車の両輪であり、どちらが欠けても、どちらが行き過ぎても、社会(車)は蛇行してしまいます。「自由」には「他人の自由」を阻害する「自由」はなく、「民主主義」も「少数者を切り捨てる」ような単純な「多数決主義」になれば「民主主義的」ではなくなってしまいます。

 自民党(自由民主党)は、1955年に、自由党と日本民主党が合同して結党されました。「自由」と「民主主義」をバランスよく保って政治をすればよいはずですが、何がまずいのでしょうか?

 「権力は絶対的に腐敗する」とはよく言われる言葉です。国家権力(政府)も同様です。国民は権力を普段にチェックする必要がありますが、政府が情報を隠蔽したり、改ざんしたり、廃棄するようでは、チェック機能がうまく働きません。しかし、そういった政治家(自民党の国会議員の約1/3が世襲議員であるという現状!)、つまり、地元への利益誘導をしてくれる国会議員を選び続けている限り、あまり希望をもてそうにありません。

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