
![]() ラッセル英単語・熟語1500 |
自由主義的な物の見方の真髄は、どのような意見が抱かれるか(意見をもつか)ではなく,どのようにしてそれらの意見が抱かれるか、ということにある。(即ち)意見は独断的に抱かれるのではなく、暫定的に抱かれるのであり、しかも、(自分の意見に反する)新しい証拠が出てくれば、いつでもそれらの意見を捨てる可能性があるという意識を伴っている。これは科学における意見の持ち方であり、神学における意見の持ち方とは対照的である。
The essence of the Liberal outlook lies not in what opinions are held, but in how they are held: instead of being held dogmatically, they are held tentatively, and with a consciousness that new evidence may at any moment lead to their abandonment. This is the way in which opinions are held in science, as opposed to the way in which they are held in theology.
Source: Bertrand Russell: Bertrand Russell: Philosophy and Politics, (1947)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-250.HTM
<寸言>
常識的な意見ですが、日本社会では、特に政治の分野では、常識になっていないどころか、正反対のことが常識になっているかのようです。
即ち、いかに意見を持つかよりも、どのような意見を持つかが重要であり、「この道しかない」(安倍総理など)と主張し、自分に都合のよい意見はよく聞くが、自分に都合の悪い意見には「聞く耳をもたない」政治家が少なくないようです。
岸田総理も幅広く国民の声を「聞く耳」を持っていれば、国会で議論をほとんどせず、与党が国会で多数を占めているうちにどんどん決めてしまおうというやり方はとらないはずです。岸田総理の「安倍総理さえできなかったことを私はどんどん実行している」という高揚感や自惚れは度し難い(救いようがない)ものです。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell