バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 この共同体(注:プラトンの「理想国家」)において、人々が幸福であるかどうかは重要な問題ではない、なぜなら卓越性(excellence )は全体にあるのであって個々の部分にあるのでないからだ、と彼(プラトン)は語る。プラトンの都市国家(city ギリシアの都市国家)は天上にもうけられた永遠なる都市国家の写しである。おそらく天上では私達が提供されるような存在を享受するであろう。しかし、もし私達がこの地上でそれを享受しないなら、 それは私達にとってより悪いことである。

Whether people are happy in this community does not matter, we are told, for excellence resides in the whole, not in the parts. Plato's city is a copy of the eternal city laid up in heaven; perhaps in heaven we shall enjoy the kind of existence it offers us, but if we do not enjoy it here on earth, so much the worse for us.
 Source: Bertrand Russell: Philosophy and Politics, (1947)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-120.HTM

<寸言>
 「重要なのは部分(個々の国民)ではなく、全体(日本という国家体制)にある」という主張は、国家主義的な考え方を持っている政治家(特に自民党の右寄りの保守政治家)によって時々なされます。
 普段は、国民個人個人の福祉が大事だと言いながら、仲間内だけの集会では、「国民の生活が大事なんて政治はですね、私は間違っていると思います。(稲田朋美)」とポロっと言ったりします。もちろん、NHKなどはそんな映像はあまり紹介しません。しかし、以下のURLにあるように、ネットにはその発言をした動画がいまだに掲載されています。本人は一部を切り取ってあげつらうのは卑怯だというでしょうが、一部であってもそのような言い方はすべきではありません。(批判をあびると、「誤解を招くような発言をしてもうしわけない」と、国民の「誤解」のせいにします。)
 https://youtu.be/RMvP2vGBlac
 麻生副総理(当時)は、日本の憲法改正について、ナチスが国民を騙して政権を奪取した手口を学んだほうがよいと言っている動画も以下に残っています。海外の有名なマスコミがとりあげると、日本のマスコミも安心して報道します。
 https://youtu.be/aYGn3hamR6Y

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