バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 多くの人が、勇敢に死ぬ勇気を持っているだろうが、自分が死ぬことを求められる理由(大義)は無価値のものであると言ったり、あるいはそう考えたりする勇気さえ持っていないだろう。恥辱(Obloquy)は大部分の人々にとって、死よりも苦痛である。これが、集団が興奮している時に、支配的な意見にあえて反対する人々がほとんどいない理由の一つである。

Many a man will have the courage to die gallantly, but will not have the courage to say, or even to think, that the cause for which he is asked to die is an unworthy one. Obloquy is, to most men, more painful than death; that is one reason why, in times of collective excitement, so few men venture to dissent from the prevailing opinion.
Source: Outline of Intellectual Rubbish (1943)
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_07-580.HTM

<寸言>
「多くの人が、勇敢に死ぬ勇気を持っているだろうが・・・」というのは、そう主張する人達(一部の政治家や宗教家など)に対するリップサービスです。そのように主張する権力者や右翼的な考え方をもっている人達の中には、徴兵を(自分が持っている)権限を利用して回避している人がどこの国にもいます。(過去の米国大統領でさえ何人か・・・)
 「人間(国民)の命より大事なもの(大義)がある・・・」とか、自分は死を恐れないとか時々言ったりしている政治家がいますが、そういった人達に対して、「あなたは死ぬ勇気をもっているでしょうが、たとえば、戦争突入に国民が歓喜している時に、戦争反対をさけぶような勇気は持っていませんね」と皮肉っているしだいです。

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