ラッセル英単語・熟語1500 |
現代の民主主義(国)が直面せざるをえない困難な問題(problem)の一つは,専門家の活用である。一般市民には理解しがたい重要な事柄(matter)が多数ある。財政や金融はそのような事柄(matter 問題、案件)の一つであることは明らかである。・・・。困難な問題(problem)は、専門家の意見が必要な場合、一部の少数者派の政策を密かに支持するようなものではなく、多くの人々によって選ばれた政策に沿ったものであることを保証することである。
One of the problems which every modern democracy has to face is that of the utilization of experts. There are many matters of the utmost importance which are too difficult for ordinary citizens to understand. Of these, perhaps finance is the most obvious. ... The problem is to secure that, when expert opinion is necessary, it shall be in accordance with a popularly chosen policy and not covertly such as to favour some minority policy.
Source: Bertrand Russell : What is Democracy?, 1953
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<寸言>
複雑な問題については、よく有識者会議が設けられ、その答申をもとに、諸政策を実施するというのが一般的なやり方です。もちろん、実施にあたり、政府は不都合な部分は一部取り除いたり、あるいは曖昧なままにするような「手加減」を加えることはしばしばあります。
ところで、有識者会議を設ける際には、政府が「良い」「善い」と考える方向性がある場合には、政府の考えに似た考えの持ち主を委員長や座長に据え、委員の半数は政府の考えに賛成しそうな人を選び、また、後から委員構成に批判がでないように、強力に反対意見を述べそうな人物を2,3人入れてガス抜きをはかります。
このやり方を最も露骨にやったのは安倍政権でした。そういった有識者会議には、安倍元総理のお友達や、お友達のお友達がいっぱいいました。安倍元総理亡き後、甘い汁をすってきた方々が、検察(特捜部)によって、少しずつ「整理(粛清)」されそうです。8月末までに、噂どおり、某元大臣は逮捕されるでしょうか? 新自由主義の経済政策を推進したあの方はどうでしょうか?
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