バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 残酷な衝動の源泉は,通常は,幼年時代の不幸においてか,あるいは,苦しみや死が頻繁に見られたり加えられたりする内乱のような経験においてか,いずれかにおいて見出すことができる。(また)青少年期において精力の正当なはけ口がないことも同じ影響(効果)を持つかも知れない。(若い時に)賢明な教育を受け,暴力の場面を見慣れて暮らすことなく,職業を見つけるにあたって不当な困難を経験することがなければ,残酷な人間になる者はほとんどない,と私は信じている。これらの条件が与えられるならば,大部分の人々の権力愛は,可能な場合は,有益な,あるいは,少なくとも無害なはけ口をむしろ好んで見つけ出すであろう。


The source of cruel impulses is usually to be found either in an unfortunate childhood, or in experiences, such as those of civil war, in which suffering and death are frequently seen and inflicted ; absence of any legitimate outlet for energy in adolescence and early youth may have the same effect. I believe that few men are cruel if they have had a wise early education, have not lived among scenes of violence, and have not had undue difficulty in finding a career. Given these conditions, most men's love of power will prefer, if it can, to find a beneficent or at least harmless outlet.
 Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER17_050.HTM

<寸言>
 めぐまれた家庭環境に生まれ育ったと想像される人物が、どうしてあのような思いやりのない(ある意味で残酷な)意見を持っているのだろうかと疑問に想うことがあります。詳しく調べて見ると、外から見てめぐまれた環境だと思われたものが、必ずしもそうではなかったことがわかったり、その人の性格や考え方に大きな影響を与えたと思われる経験をしていることがわかったりします。まあ、そういったことが週刊誌のネタによくなったりしますが・・・。
 因みに、麻生財務大臣は、うつ病に悩んでいた過去がある(今も?)水道橋博士が参院選に立候補していることを揶揄して「あの人まだ生きてるの?」と発言し、非難をまた浴びています。若いときは不良少年だったとのことですが、今も治らず。。。?

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