バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 運悪く子供が一人しかいない親は,できるだけ努力して子供のために仲間を見つけてあげなければならない。ほかに方法をとることができない場合には,長い間家を離れさせるという犠牲さえも払わなければならない。独りっ子は,押えつけられているか,それとも,わがままになっているかのどちらかである。おそらく,かわるがわるその両方になっているに違いない。行儀のよい独りっ子は痛ましく,行儀の悪い独りっ子はやっかいものである。今日のような小家族の時代には,独りっ子は以前よりも深刻な悩みの種となっている。これが私が保育園(保育学校)を勧める一つの理由である。


Parents who have the misfortune to have an only child should do all that they can to secure companionship for it, even at the cost of a good deal of separation from home, if no other way is possible. A solitary child must be either suppressed or selfish--perhaps both by turns. A well-behaved only child is pathetic, and an ill-behaved one is a nuisance. In these days of small families, this is a more serious trouble than it used to be. It is one of the grounds for advocating nursery-schools, ....
Source: On Education, especially in early childhood, 1926
 More info.: https://russell-j.com/beginner/OE07-020.HTM

<寸言>
 現在では、共稼ぎが増え、幼児を保育園に預けることが普通になっているので、ラッセルが心配した(子供をひとりにしてしまう)危険性は少なくなっています。しかし、核家族化がさらに進み、幼児の面倒を見てくれる歳老いた両親が同居していることもほとんどありませんので、ラッセルの時代(約100年前)よりも、保育園の必要性はずっと高まっています。
 ラッセルは、もちろん、保育園が必要な消極的理由だけでなく、もっと積極的な効用についてもいろいろ述べています。

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