ラッセル英単語・熟語1500 |
赤ん坊の人生のどの時期にも,赤ん坊のことを,抱き犬よりもいくらか面白みのあるかわいいペットとみなしてはならない。赤ん坊は,そもそも最初から,未来の大人として,まじめに考えなければならない。大人にあれば我慢ならないような習慣も,幼児にある場合は結構カワイイこともある。もちろん,幼児が実際に大人の習慣を持てるわけではないが,そういう習慣を身につける際に邪魔になるようなものは一切取り除いてやらなければならない。とりわけ,赤ん坊に,自分は重要人物である(自信過剰)という意識を与えてはならない。そんな意識は,その後の経験によって屈辱を与えられるだろうし,また,どのみち,事実と合致するものではない。
At no period of its life must it be regarded as an agreeable pet, somewhat more interesting than a lap-dog. It must from the very first be viewed seriously, as a potential adult. Habits which would be intolerable in an adult may be quite pleasant in a child. Of course the child cannot actually have the habits of an adult, but we should avoid everything that places an obstacle in the way of the acquisition of these habits. Above all, we. should not give the child a sense of self-importance which later experience will mortify, and which in any case is not in accordance with the facts.
Source: On Education, especially in early childhood, 1926
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<寸言>
「甘やかし過ぎても厳し過ぎてもいけないので適度に」ということですが、思い通り育たないと、「私はあなたをそんな子に育てたつもりはない」と自分の躾や教育がまずかったかどうかあまり反省しません。自分はちゃんと躾をしてきたが、外の悪い影響を受け、子供の自制心も足りなかったとの主張でしょうか?
「親の顔を見てみたい」とはよく言われるセリフですが、トランプの親はとても評判の悪い人物だったようです。今のトランプは親の躾が悪かった結果か(親の思う通り育ったという意味で)良かった結果かわかりません(悪い親のいうことをよく聞いたので、親から見れば良い子、世間から見れば悪い子)。トランプ自身の子供もトランプに似ており、(イヴァンカ)以外は悪評判です。そのイヴァンカも親の地位を利用して・・・。
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