バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500


  最も基本的な意味での自由とは、個人または集団の行為に対する外部からの統制が無いことを意味する。従って、自由は否定的な概念であり、自由だけでは社会に高い価値を与えることはない。・・・。
 自由は、様々な種類の善いものに不可欠なものである。しかし、(人間にとって)善いものは。自由を享受する人々が持つ衝動や欲求や信念から生じなければならない。・・・。
 しかし、自由は社会的に善いもの(social goods :社会に対して良いインパクトを与える活動や製品、サービスの総称)の総体をなすものではないが、自由はそれらの大部分にとってとても必要なものであり、愚かにも(無分別にも)切り詰められやすいので、自由の重要性はいくら強調しても誇張し過ぎることにはならない。

In its most elementary sense freedom means the absence of external control over the acts of individuals or groups. It is thus a negative conception, and freedom alone will not confer any high value upon community. ...
Freedom is a requisite for many kinds of good things; but the good things have to come from the impulses, desires, and beliefs of those who enjoy the freedom. ...
But, although liberty does not constitute the total of social goods, it is so necessary for most of them and so liable to be unwisely curtailed that it is scarcely possible to exaggerate its importance.
Source: What is Freedom?, 1953
 More info.: https://russell-j.com/beginner/JIYU-IMI.HTM

<寸言>
 自由には「~からの自由」と「~への自由」がありますが、ラッセルがここで言っているのは主として「~からの自由」です。
 「自由は失ってみて初めてその大切さがわかる」とよく言われます。
 その反面、権力者のいいなりになることによって昇進し、自分も権力を一部を持つようになることによって、権力を持っていない人達が持っていないような自由を手に入れることもできます。
 しかし、他人のいいなりになるという屈辱感は多くの人々の心の奥底に残ります。そうして、自分より権力を持っている者に不満をぶつけることができないので、自分より力のない者に対し鬱憤をはらすことになりがちです。弱いものいじめがなくならない理由がよくわかります。

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