バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 さらにこれはもっとずっと重要なことであるが,法は,一般民衆の感情によって支持されていない場合には,ほとんど無力である。それは,禁酒法施行下のアメリカ合衆国や,1880年代のアイルランド月光党員がアイルランド住民の大多数の共感を得た時の例を見れば,わかるであろう。【注:地主に苦しめられていた貧しいアイルランドの小作農が秘密の団体をつくり,夜,月光のもと,地主に襲いかかった事件にも共感が集まった。】それゆえ,法が有効な力となるかどうかは,警察権力よりも,世論や(民衆の)感情によりいっそう依存するのである。法に賛成する感情の度合いは,社会の最も重要な特徴の一つである。

Moreover --and this is a much more important matter-- the Law is almost powerless when it is not supported by public sentiment, as might be seen in the United States during prohibition, or in Ireland in the '80's, when moonlighters had the sympathy of a majority of the population. Law, therefore, as an effective force, depends upon opinion and sentiment even more than upon the powers of the police. The degree of feeling in favour of Law is one of the most important characteristics of a community.
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER03_030.HTM

<寸言>
 「悪法であっても法に従うべきだ」と言う人がいます。毒杯を飲んだソクラテスの例をだして強調する人までいます。しかし、それは程度問題です。
 「悪法でも従う」といっても、悪法に抗議をしないで従うという態度と、自分が譲れないと思うものは法律を破ることはあるが、逮捕されれば文句を言わずに処罰を受けるという意味で「法に従う」という態度があります。(ラッセルが第一次世界大戦に反対して刑務所入りをした時の態度は後者です。)
 日本の法律でも時代にあわなくなっていて改正の必要なものがけっこうあります。戸籍制度、結婚制度、国籍制度、その他、時代にあわせ、国際化にあわせ、改正しないといけないものがいろいろありますが、数の上では権力を持っている保守勢力(国会で多数をしめている=ただし、我々が選んでいる!)の抵抗で進んでいないものがけたくさんあります。しかし、大きな流れはとめようもありません。 

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