バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 私の秘書がこの小説(Zahatopolk)をタイプしている時,'半神の'王が,美しい女性を生贄の朝食としてとるくだりに来ていた。彼女の様子をみようと彼女のいる部屋に入ると,彼女は恐ろしさのあまり,何かうわごとをぶつぶつ言っていた。多様な人々が,他の私の作品と同様,この小説を映画や劇の作品に脚色した。しかしこの正餐のくだり(場面)にくると,その部分は制作(演出)したがらなかったし,さもなければ,作品の脚色の仕方が異常であったり,時々攻撃的かつふまじめな場合は,私も作品化に気が進まなかった。

When my secretary was typing the story (Zahatopolk) she reached the point where the semi-divine king makes a sacrificial breakfast of a lovely lady. I went in to see how she was getting on and found her gibbering in terror. Various people have dramatised this story both for film and theatre production, as they have others that occur in my writings, but, when it has come to the point, no one has been willing to produce them or I have been unwilling to have them produced because of the particular dramatisation, sometimes offensively frivolous.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3
 More info.: https://russell-j.com/beginner/AB31-290.HTM

<寸言>
 ノンフィクションのドラマをTVなどで演出する場合、実際の主人公はとても美男子や美女と言えなくても、視聴者の受けをねらって、(大部分の場合)美男子や美女を俳優として採用します。(渋沢栄一の写真はいっぱい残っているので我々も本当の姿を知っています。そのため、渋沢栄一の遺族も、栄一は吉沢亮のような美男子ではなかったと、申し訳無さそうに?コメントしています(笑))。
 ラッセルが「ザハトポルク」の中の生贄の美女は、もちろん、そういう意味で登場しているわけではありません。中米のアステカ、マヤ、インカなどの古代文明における生贄は、みなさんご存知のように、神に何かをお願いするためには、自分たちが「最も大事にしているもの」をささげなければならない、という考えからの行為です。従って、子どもをお供えすることが多く、遺跡の発掘調査によって、集団生贄の儀式が行われた証拠が多数発見されています。
 いや、そう意味では、子どもではなく美女にしたのは、読者受けするためのラッセルのやらせだと言えなくもありません(笑)。

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#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell