ラッセル英単語・熟語1500 |
「自由人の十戒」の第八戒
不本意ながら賛成するよりも,分別をもって異論を唱えることに喜びを見つけなさい。なぜなら,もしあなたがあるがままに知性に価値を認めるならば,前者よりも後者の方がより深い同意を意味するからである。
Perhaps the essence of the Liberal outlook could be summed up in a new decalogue, not intended to replace the old one but only to supplement it. The Ten Commandments that, as a teacher, I should wish to promulgate, might be set forth as follows:
No.8:Find more pleasure in intelligent dissent than in passive agreement, for, if you value intelligence as you should, the former implies a deeper agreement than the latter.
Source: Bertrand Russell: A Liberal Decalogue, 1951
More info.: https://russell-j.com/DECALOG.HTM
<寸言>
「不本意ながら賛成するよりも,分別をもって異論を唱える」ことは、言うは安くして行うは難しです。特にその分野やその世界において大きな権力を持っている者が強く主張していることに対しては、「不本意ながら賛成(みせかけの同意)」をする人がほとんどです。
権力を持っている政治家でさえ、より強大な権力を持っている者に対しては、日頃の主張を簡単に変えたり、忖度して言い方を変えたりしてしまいます(安倍総理に忖度する岸田、河野)。
その結果、「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対的に腐敗する」ということになってしまいます。森友問題で「分別をもって異論を唱えた」赤木さんは自殺においやられた一方、財務省の責任者である麻生大臣は「下々の者たち」の感情など考慮せずに、言いたい放題です。赤木さんの奥さんは日本のマスコミには言えないことでも、欧米のマスコミには「財務大臣が主人を殺した(も同然だ)」という思いを吐露することができるようです。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell