バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


ラッセル英単語・熟語1500
 私のストレイチー家での,ストレーチー一家との最初の晩餐は,かなり気が動転するような経験であった。息子や娘たちの数は,ほとんど数えられないほどであり,子供達全員が私の不案内な眼には,ある者は男性であり,ある者は女性であるというやや表面的な一点を除いては,まったく同じに見えた(下の写真:ストレイチー一家)。私が到着した時,一家は全員集まっておらず,20分おきに一人ずつ部屋に入って来た。(あとで分かったことであるが,そのうちの一人がリットン・ストレイチーであった。)私は,眼の前に現れたのは,いま新しく部屋に入って来た人間であり,前からその部屋にいて単にその居場所を移動したに過ぎない人間ではないということを確認するために,注意深く部屋を見回さなければならなかった。



My first dinner with the family was a rather upsetting experience. The number of sons and daughters was almost beyond computation, and all the children were to my unpractised eyes exactly alike except in the somewhat superficial point that some were male and some were female. The family were not all assembled when I arrived, but dropped in one by one at intervals of twenty minutes. (One of them, I afterwards discovered, was Lytton.) I had to look round the room carefully to make sure that it was a new one that had appeared and not merely one of the previous ones that had changed his or her place.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1 chap. 1
 More info.:https://russell-j.com/beginner/AB13-300.HTM

<寸言>
 リットン・ストレイチー( Lytton Strachey, 1880- 1932)は、『ヴィクトリア朝偉人伝』 (みすず書房刊)や『ヴィクトリア女王伝』(筑摩書房)などで有名なイギリスの伝記作家です。ヴァージニア・ウルフやJ.M.ケインズなどとともにブルームズベリー・グループの主要メンバーでした。ラッセルはブルームズベリー・グループのメンバーではないですが、グループのパトロン的な存在であるオットリン・モレル夫人(一時期、ラッセルと恋愛関係)との関係もあり、グループのメンバーとかなりの交流がありました。
 https://www.qleanair.jp/guide/episode08.php

 
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