バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


 「好きな料理は?」(Favourite recipe)

 ・・・。私は、世界的に有名な人々から寄せられる料理のレシピ集からなる料理本を今編集しています。・・・。もしこの料理本のために、先生のお好みの料理のレシピを教えていただければたいへん光栄に存じます。

(ラッセルからの返事・1958年4月7日)
拝復 ミス・ヘルマン様

 私の好きな(料理の)レシピは、「ジョン・ラッセル卿のプディング」のためのものです。それはミセス・ビートン夫人(松下注:Isabella Mary Beeton、1836-1865:英国人なら誰でも知っている、ヴィクトリア時代の著名な料理及び家事の権威)の料理書には常に収録されています。私自身は、そのプディングを味わった経験はありませんし、見たことさえありません。しかし縁者びいきの気持ちから「ジョン・ラッセル卿のプディング」にしておきます。
 敬具 バートランド・ラッセル

’My Favourite Recipe’

" I am editing a cookery book consisting of recipes donated by world-famous people ..."

Dear Miss Hellman,
.. my favourite recipe is for 'Lord John Russell's pudding' which used to occur in Mrs. Beeton. I have never tasted the pudding or even seen it, but I choose it from nepotal piety. Yours sincerely, Bertrand Russell
 Source: Dear Bertrand Russell, 1969.
 More info.: https://russell-j.com/beginner/DBR5-01.HTM

<寸言>
 私はビートン夫人(Isabella Mary Beeton、1836-1865)のことはほとんど知りませんが、『ビートン夫人の家政読本』を著したイングランドの作家であり、世界的に知られている、また、歴史上最も有名な料理著作家とのことです。
 もちろんラッセルだっておいしいものが好きなはずですが、美食家・グルメではないようです。『自伝』その他で、料理に関する記述はほとんどでてきません。少なくとも、幼児の時は、祖母の厳しい躾のもと、粗食でした(ラッセル4歳の時:毎朝7時半から8時までピアノの練習;朝8時、家族の祈祷;食事は質素;1年中冷水浴励行)。
  https://russell-j.com/cool/48T-0001.HTM
 また、『自伝』に次のような記述があります。
「ある昼食時の出来事を記憶している。皿が全て新しいものにとりかえられ,私を除いて,全員にオレンジが配られた。果物は子供の健康のために良くないという不変の確信(信念)が(当時)あったので,私はオレンジを食べることが許されなかった。オレンジを私にも一つくださいといった'不適切なこと'は言ってはいけないとわかっていたが,私にもお皿が配られたため,「皿がある,しかし皿には何ものっていない」と思い切って言ってみた。みんな笑ったが,オレンジはもらえなかった。」
  https://russell-j.com/beginner/AB11-160.HTM

 
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