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一年後に私は,『著名人の悪夢』と名づけた,別の一連の短篇小説(集)を執筆した。これらの短篇は,大物(偉い人)が睡眠中につきまとわれる隠れた恐怖を例示しようと意図したものであった。・・・。
私が小説を書くことに対する弁明は -もし弁明が必要とするならばだが- 要点(自分が伝えたいこと)をわかってもらうためには,寓話が最良の方法であることにしばしば気付いた(発見した),ということである。
A year later, I wrote another series of stories which I called Nightmares of Eminent Persons. These were intended to illustrate the secret fears that beset the Great while they sleep. ... My defence for writing stories, if defence were needed, is that I have often found fables the best way of making a point.
Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB31-290.HTM
<寸言>
「悪い奴ほどよく眠る」という言い方がありますが、それは自分の過去の悪行が発覚する恐れのない時の状態です。悪行があばかれる可能性がでてくるやいなや、それまで余裕をもっていた悪人も、悪夢につきまとわれはじめます。
『著名人の悪夢』にはいろいろな分野やタイプの、脛に傷のある著名人が登場します。変わったところでは「某数学者の悪夢」といったものもあります。
死ぬまで悪夢に悩まされることもない悪人もいるでしょうが・・・?
「安倍元総理の悪夢」なんて小説を書いたら名誉毀損で訴えられるでしょうか? 『著名人の悪夢』には「アイゼンハワー(大統領)の悪夢」というのも入っていますが、もちろん、訴えられることはありませんでした。(注:アイゼンハワー, 1890-1969: 1953年1月20日から1961年1月20日まで米国大統領))
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