バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 ・・・最も堅く,最も熱烈に保持されている信念は、しばしば,最も(それを信じるべき)証拠の少いものである,ということを発見するであろう。人間のある大集団がAを信じ、他の大集団がBを信していれば、どちらの集団も,他の集団はあまりにも馬鹿げたことを信じていると言って,相手の集団を憎むという傾向がある。
 この傾向に対する最善の治療法は証拠にもとづいて進む習慣であり、証拠のないときには確信しない(確信を差し控える)という習慣である。

... We shall discover that the beliefs that are held most firmly and most passionately are very often those for which there is least evidence. When one large body of men believes A, and another large body of men believes B, there is a tendency of each body to hate the other for believing anything so obviously absurd.
The best cure for this tendency is the practice of going by the evidence, and forgoing certainty where evidence is lacking.
 Source: Bertrand Russell : Philosophy for Our Time (1953).
 More info.: https://russell-j.com/beginner/1026_PfOT-030.HTM

<寸言>
  証拠がたくさんあれば、事実を示して、論理的にわかりやすく説明すれば相手を納得させることができるはず。従って、そのような場合には「信じる」という現象は生じない。
 証拠が少ないからこそ「信じる」「信仰する」という現象が起きてくる。そうして、自分が「証拠のないこと」を強く信じている場合には、そのことを非難する人たちに対して反発を感じる。
 にもかかわらず、、逆に、自分の好まないことを「証拠なしに」「信じている人たち」を馬鹿にしがちである。
 まことに身勝手というほかない。

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