バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 エリザベス(Elizabeth von Arnim, 1866-1941)は,彼女の方から兄のもとを去り,『ヴェラ』という題の,実に我慢ならないほど残酷な小説を書いた。この小説では,ヴェラは彼の妻であったが既に亡くなっている。彼女を失って彼は悲嘆にくれているということになっている。彼女は,テレグラフ・ハウスの塔の窓から落ちて死亡した。小説を読み進めると,読者はしだいに,彼女の死は事故死ではなく,兄の冷酷さのためにひき起こされた自殺であるように推理させられるようになる。こういうことがあったので、私は子供たちに,特に力をこめてこう忠告をせざるを得なかった。即ち,「小説家とは結婚するな!」

Elizabeth, in her turn, left him and wrote an intolerably cruel novel about him, called Vera. In this novel, Vera is already dead; she had been his wife, and he is supposed to be heart-broken at the loss of her. She died by falling out of one of the windows of the tower of Telegraph House. As the novel proceeds, the reader gradually gathers that her death was not an accident, but suicide brought on by my brother's cruelty. It was this that caused me to give my children an emphatic piece of advice: "Do not marry a novelist."
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
 More info.: https://russell-j.com/beginner/AB24-060.HTM

<寸言>
 私はこの小説家(Elizabeth von Arnim, 1866-1941/エリザベス・フォン・アーニム)のことはまったく知りませんでしたが、wikipedia に紹介があり、20冊の作品があるそこそこ有名な人のようです。
 オーストラリアのシドニーに生まれた。イングランドで育ち、1891年にプロイセンの貴族であるヘニング・アウグスト・フォン・アルニム伯爵( Henning August Graf von Arnim )と結婚。(夫が他界後)彼女は、「1916年にラッセルの兄である第2代ラッセル伯ジョン・フランシス・スタンリー・ラッセルと再婚した。この結婚は失敗に終わり、エリザベスはアメリカ合衆国に逃避し、1919年に離婚が成立」と書かれています。

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